Simulator Guide
AI展開シミュレーター(予測)ガイド
ストライド競馬AI は、JRDB の蓄積データと自社の機械学習モデル、そして市場の英知を融合させた次世代型レースシミュレーターです。本ページでは画面の見方と、内部の仕組みを公開しています。
シミュレーター 画面全体
(画像は後日追加)
Part 1
画面の見方
1. 画面構成
シミュレーター画面は大きく4つのエリアで構成されます。
コントロールパネル
レース選択 / 試行回数 / オッズ参照時点
3ステージスナップショット
START / DECISION / FINISH
NEURAL · PREDICTION (左)
各馬の総合評価と勝率
REPRESENTATIVE · RUN (右)
代表ランの着順とタイム
2. コントロールパネル
画面上部のパネルで、シミュレーション条件を切り替えできます。
| コントロール | 役割 |
|---|---|
| SOURCE (SAMPLE / REAL) | サンプルレース or 実レース racekey 指定 |
| RACE / RACEKEY | 対象レースの選択 |
| ITER | モンテカルロ試行回数 (多いほど安定、少ないほど速い) |
| SEED | 乱数シード (同じシード = 同じ結果、再現性確認に) |
| ODDS | 市場オッズ参照スナップショット |
| RUN | シミュレーション実行 |
2-1. ODDS スナップショット切替
レースシミュレーションでは、どの時点のオッズを市場の評価として使うかを選べます。
| 選択肢 | 意味 |
|---|---|
| AUTO (latest) | 取得済み最新オッズを自動選択 (推奨) |
| 朝 | 前日 / 当日朝のオッズ |
| Noo | 当日昼の評価 |
| B30 / B10 / B05 / B02 | 発走30分前 / 10分前 / 5分前 / 2分前 |
| FIX | 確定オッズ |
| OFF | 市場 prior を無効化 (JRDB + ML のみで予測) |
使い分けの例:
- 前日予想: 朝 を選択 → 朝の評価で勝負馬を絞る
- 当日直前: B05 / FIX を選択 → 直前の市場動向を反映
- 検証: OFF と比較 → 市場情報がどれだけ寄与しているか確認
2-2. ITER の目安
| ITER | 用途 |
|---|---|
| 少なめ | クイック確認 (試しに動かす) |
| 標準 | バランス重視、デフォルト |
| 多め | 詳細検証 (確率の収束を見たい時) |
3. 3ステージスナップショット
各レースの「典型的な展開」を、3つの瞬間で可視化します。
| ステージ | タイミング | 何を見るか |
|---|---|---|
| START | スタート直後 | 出脚 / 序盤の位置取り |
| DECISION | 勝負所 | 4コーナー入口の隊列 / 勝負所 |
| FINISH | ゴール前 | 最終決着の脚色 |
3-1. コース図の見方
- トラックライン: 実コースの形状を簡略化したライン
- 馬チップ: 各馬の現在位置 (枠色で表示)、左下に馬番、 🔧 マークは馬具変更あり
- 軌跡: 過去スナップショットからの移動経路 (薄い線)
- TOP HEADER: 「経過 T+ / 残 / 先頭」 で進行状況確認
- PACE 表示: ペース予想 (HIGH / MIDDLE / SLOW)
3-2. ステージ別の注目ポイント
START
- スタート直後の位置取りが想定通りか
- ⚠ バッジ = 出遅れ予測 (発馬不安の馬)
- 内枠の有利感 / 大外枠の出脚不利の表現
DECISION
- 各馬が勝負所でどのポジションを取っているか
- 内をロスなく進めているか、外を回されているか
- 先頭との差 (「残」表示)
FINISH
- 上がりの伸びる馬 / 失速する馬
- 差し追込の届く距離感
- 馬群の縦長さ
4. NEURAL · PREDICTION テーブル
左側のテーブル。各馬の総合評価と勝率を表示します。WIN% の高い順にソート。
| 列 | 内容 | 見方 |
|---|---|---|
| # | 馬番チップ (枠色) | 🔧 = 馬具変更あり |
| HORSE | 馬名 | — |
| JOCKEY | 騎手 (短縮) | — |
| BTV | BT値 (走破タイム能力) | 馬の純粋な走破力。中心値が平均、高いほど速い |
| SCORE | 総合ポイント | BTV + 適性 + ペース + 騎手調子 + 市場補正を統合 |
| WIN | 勝率 (%) | モンテカルロ試行中の勝利確率 |
| PLACE | 複勝率 (%) | 3着以内に入る確率 |
| RANK | 期待着順 | 試行平均の着順 (小数) |
| STYLE | 想定脚質 | 逃げ / 先行 / 好位 / 差し / 追込 / 後方 |
4-1. BTV と SCORE の違い
| 指標 | 算出基準 |
|---|---|
| BTV | 走破タイムから逆算した絶対能力(補正前) |
| SCORE | BTV に適性・展開・市場補正など全要素を統合した能力スコア |
- BTV が高くても SCORE が低い → 苦手条件 or 市場が見限り
- BTV が中程度でも SCORE が高い → 条件・展開がハマる + 市場期待
- WIN% は SCORE と相関(シミュレータの判断結果)
4-2. 「BTV → SCORE → WIN%」のロジック
STEP 1
SCORE
統合能力
STEP 2
Monte Carlo
5. REPRESENTATIVE · RUN テーブル
右側のテーブル。代表ラン(典型的な1回のレース)の着順とタイムを表示します。
5-1. 代表ランとは
- 多数の試行から、最有力馬 (WIN% トップ) が実際に勝った試行群を抽出
- そのなかから走破タイムが中央値の試行を選出
- 「平均的な決着シナリオ」として可視化
5-2. 各列の意味
| 列 | 内容 | 見方 |
|---|---|---|
| RANK | 着順 | — |
| # | 馬番チップ | — |
| HORSE | 馬名 | — |
| TIME | 走破タイム (mm:ss.s) | この代表ランでのタイム |
| DIFF | 1着とのタイム差 | 馬身換算の目安 |
| MEAN | 試行全体の平均タイム | 代表ランとの乖離で確率の収束を確認 |
| WIN% | 勝率 | NEURAL テーブルと同じ |
5-3. NEURAL と REPRESENTATIVE の併読
- NEURAL = 確率分布の俯瞰 (確率重視)
- REPRESENTATIVE = 具体的な1レース (展開重視)
- 両者の着順が大きく違う馬= レース展開によって着順が大きくブレる馬 (穴目)
6. 使いどころ・活用例
6-1. 前日予想
- ODDS = 朝を選択
- SCORE と WIN% で軸馬候補を確認
- 🔧 馬具変更がある馬は変化に注目
- REPRESENTATIVE で展開シミュレーションを確認
6-2. 当日直前の最終確認
- ODDS = B05 または B02に切替
- WIN% が大きく変動した馬を確認 (市場直前評価の変化)
- 3ステージで展開イメージを再確認
6-3. 大穴狙い (妙味馬発見)
- ODDS = AUTOで実行
- PLACE% が WIN% より大きく高い馬を探す → 着外しにくい
- RANK と着順の試行ブレが大きい馬は穴目候補
- 🔧 馬具変更 + 騎手調子良好が重なった大穴は要注目
6-4. 検証 (市場の貢献度)
- ODDS = OFF で純粋な JRDB + ML 予測のみで実行
- 同じレースをODDS = FIXで実行
- 両者の WIN% / 着順を比較 → 市場が拾った情報量を可視化
6-5. レース展開を読む
- DECISIONステージで隊列を確認
- PACE表示で展開 (HIGH/MIDDLE/SLOW) を把握
- FINISHで差し追込が届くかチェック
- 不利な位置取りでも来る馬は能力上位の証
Part 2
より深く知りたい方へ (仕組み)
シミュレーターが内部で何をしているか、技術的な概要を公開しています。
7. 全体像
データ収集
馬ごとの能力指標構築
動的補正レイヤー
モンテカルロ・シミュレーション
結果出力
8. データソース
8-1. JRDB 競馬データベース
| データ | 内容 |
|---|---|
| 競走馬 | 馬体重、増減、年齢、性別、装鞍 |
| 過去走 | 着順・走破タイム・通過順位・上がり3F |
| コース別走行レーン | 各コーナーで内/中/外を取った傾向 |
| 発馬状態 | 好発・出遅れ・遅出の発生率 |
| 馬具変更 | ハミ替え・ブリンカー・ノーズバンド・チークピース等 |
| 騎手詳細統計 | 直近3年の勝率・複勝率・コーナーレーン傾向 |
| 騎手週次成績 | 週ごとの騎乗数・勝利・ROI (毎週再集計) |
8-2. 自社 ML 予測モデル
| モデル | 出力 |
|---|---|
| ML Race Time | レース全体の想定勝ちタイム・テン3F・上がり3F |
| ML Expected Time | 各馬の予測走破タイム (期待タイム) |
| BT値 (BigTime Value) | 馬場補正済みの実力指数 |
| ML Race Position | 各馬の 4 コーナー予測通過順位(1番手・2番手…の順序。位置取りシミュレーションの入力) |
| ML Race Lane | 各馬の 4 コーナー予測走行レーン(内 / 中 / 外 の確率分布。レーン取りシミュレーションの prior) |
| ML Baba Prediction | 天気予報から当日の馬場状態 (良/稍重/重/不良) と馬場比を予測。想定タイムのアンカーに反映 |
| ML Predicted Odds | ML が見積もる単勝オッズ |
8-3. 市場情報
| データ | 内容 |
|---|---|
| 時系列オッズ | 前日 / 当日昼 / 発走30分前 / 10分前 / 5分前 / 2分前 / 確定の各単勝オッズ |
| 馬場状態 | 当日のクッション値・含水率・馬場差 |
9. コア指標
各出走馬について、まず絶対的な能力指標を構築します。
9-1. BT値 (走破タイム能力)
- 馬場差・ペース・不利・斤量・コーナーレーン補正を経た「純粋な走破力」をスケール化した指数
- 同じ条件で何度も走らせた時の期待タイム
- 中心値は条件問わず一定基準
9-2. BTテン / BTペース / BT上がり指数
| 指数 | 意味 |
|---|---|
| BTテン指数 | 序盤3F (スタート〜) の速さ |
| BTペース指数 | 中盤の持続力 |
| BT上がり指数 | 終盤3F (ゴール前) の伸び |
いずれも中心値を平均とし、ML Expected Time モデルから派生。
9-3. 適性指数
| 指数 | 集計対象 |
|---|---|
| 距離適性 | 同距離クラス (sprint/mile/middle/long) の過去走複勝率 |
| 馬場適性 | 同芝/ダートの過去走複勝率 |
| 馬場状態適性 | 良/稍重/重/不良ごとの複勝率 |
サンプル数が少ない場合は中立扱い。
9-4. 騎手指数
- 直近3年の overall 勝率・複勝率から算出
- 平均的な日本人騎手 → 中央値、一流騎手 → 高評価、新人 → 中立
- 直近の「当週調子」と「先週調子」は別途、補正レイヤーで反映
9-5. 脚質スコア
- 各馬の逃げ / 先行 / 好位 / 差し / 追込 / 後方に対するスコア (6 タイプ)
- 過去走の通過順位パターンから算出
- レース内で確率分布として扱う
10. 動的補正レイヤー
コア指標を起点に、レース個別の条件と直近の情報を加味していきます。
10-1. コース形態ペナルティ
- 1コーナーまでの距離が短いコース → 大外枠に不利ペナルティ
- 例: 阪神芝1200m (外回り) のような短い直線型では大外枠で上がり指数を控除
- 距離 × 枠位置で動的に算出
10-2. ペース展開予測 (Race Flow)
- レース全体のテン・上がり指数分布からペース予想 (HIGH / MIDDLE / SLOW)を算出
- 逃げ馬数・先行馬数・差し馬数の比率も加味
- 各脚質の指数を「展開で得な脚質」に応じて補正 (例: スローペース予想なら差し追込にやや厳しく、逃げ先行に有利)
10-3. 馬具変更ブースト (Gear Changes)
| 変更 | 効果の方向 |
|---|---|
| 初ブリンカー | 集中力向上 → 序盤の積極性アップ |
| 初チークピース | 中〜終盤の持続力サポート |
| 初ノーズバンド | 控えるための変更 → 序盤の暴走防止 |
| ハミ替え | 過去実績統計 (d_bit_change_stats) ベースのデータ駆動 |
| ハミ替え2戦目 | 効果が安定するフェーズ → 同統計を 1.3 倍で適用 |
ハミ替えブーストの方法論
ハミ種類のキーワード分類ではなく、過去実績統計の Bayesian shrinkage 補正後アドバンテージで決定します:
- ベースライン複勝率: 23.0% (平均 13 頭立て × 3着確率)
- Advantage: このハミ替えパターンの過去複勝率 − 23.0%
- Bayesian shrinkage:
eff_adv = advantage × n / (n + 100)
サンプル少 → 0 寄せ (信頼度低)、サンプル多 → 実測重視 - 指標配分: ten : pace : agari = 1 : 2 : 3 (agari 重視)
- 2 走目倍率: 1.3 (効果が安定するフェーズ)
- サンプル < 30 はブースト 0 (不明パターンで暴走しない)
10-4. 騎手当週調子ブースト
- 長期成績 (3年合算) と短期 (当週 + 先週) を比較
- 普段より好調な騎手 → ペース指数 + 上がり指数を上方修正
- 普段より不調な騎手 → 控えめに評価
- サンプル数が少ない週は効果半減
10-5. 時系列オッズ + ML予測 + 動向シグナル (Market Signal)
最重要レイヤー。市場の英知と機械学習予測を融合します。
(a) 正規化 implied probability
各時点 (前日 / 当日昼 / 発走30〜2分前 / 確定) の単勝オッズから、レース全体で1/oddsを正規化した真の implied probabilityを計算 (控除率除去、合計1.0)。
(b) 3つの視点で評価
| 成分 | 意味 |
|---|---|
| 市場ブースト | レース内での絶対評価 (1人気は +、大穴は -) |
| ML評価ブースト | ML 予測の絶対評価。大穴でも ML が高評価なら救済される |
| 動向シグナル | 前日 (または発走30分前) → 最新の比率変化。シャープマネーの動き |
シナリオ例
| パターン | 解釈 |
|---|---|
| 1人気 + ML一致 + 大幅買い | 盤石 |
| 1人気だが ML 低評価 | 警戒 (市場の過剰評価) |
| 大穴で売れてる + ML 高評価 | 妙味あり |
| 大穴で売れたが ML 低評価 | 売れても危ない |
| 大穴 + ML 低評価 + 大幅売り | 本物の弱馬 |
(c) 動的倍率 (弱者下駄)
- BT値の低い馬ほど market boost を増幅 ─ 理屈: 強い馬は既に BT 値で評価済み。弱い馬は隠れた評価軸 (調教好調・厩舎の動き) を市場が見抜いた可能性 → 補正余地が大きい
- これにより大穴の浮上が可能
(d) シミュレーションへの投入
- 結果の Market Signal をBT値とは独立に能力スコアへ加算
- ユーザーは UI 上で参照スナップショット (前日 / 30分前 / 確定 等) を切り替えて、各時点の予測を比較できる
11. シミュレーション (Monte Carlo)
11-1. ロジック概要
- 全馬の補正済み指標 → 能力スコア計算 → 能力的な勝率事前分布
- 多数回の独立試行で 1レースずつ物理シミュレート
- 各試行で:
- スタート (好発 / 出遅れ確率を反映)
- 序盤位置取り (脚質 × 枠順 × 騎手志向 × 過去走レーン傾向)
- 中盤・3〜4コーナー進路選択
- 終盤伸び (差し/追込の確率的爆発を含む)
- 各馬のfinish time / 着順分布を集計
11-2. 走行モデル
- 基準スピード: 馬ごとの能力 × ペース展開係数 × 馬場差
- タクティカル係数: 脚質と各ステージのペース指数/上がり指数に依存
- 馬場差補正: 当日の馬場差ファクター + ペース・不利の per-horse 補正
11-3. レーン取り
- 馬の希望ライン =騎手レーン志向 + 馬の過去走レーン傾向の合成
- 当日の馬場傾向 (内有利 / 外伸び) で偏らせ
- 内枠ほど内寄りスタート、大外枠は外。脚質も加味
11-4. 期待タイム整合 (Post-MC Calibration)
- 各馬の MC 平均タイムを、別途算出済みのper-horse 期待タイムに合わせて再校正
- レース全体の勝ちタイムも ML Race Time モデルにアンカー
- これにより、絶対タイムの妥当性とレース内タイム差の整合性を両立
12. なぜ精度が出るのか
多層補正の積層
JRDB 蓄積データだけ、ML 予測だけ、市場オッズだけのいずれも単独では限界があります。ストライド競馬AIは3つの異なる視点を独立チャネルで統合:
JRDB
過去実績
ML 予測
走破タイム
市場
お金の動き
総合能力スコア
Monte Carlo シミュレーション
物理ベースの位置取り
確率テーブルだけでなく、走行物理モデル + レーン取りロジックを回すことで、「コース形態 × 枠順 × 脚質 × 騎手志向」の相互作用を再現します。
動的な弱者支援
「BT値で評価しきれない隠れた評価軸」を市場が拾った場合に、補正効果を強める仕組みにより、大穴でも妥当な評価が可能です。
13. 今後のアップデート予定
- 厩舎・調教師の動向シグナル
- レース内ライブ更新 (発走直前のオッズ変動を自動再計算)
- 過去レース回顧モード (「あのレースをもう一度シミュレート」)
14. 用語集
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| BT値 | BigTime Value、自社開発の馬場・展開補正済み実力指数 |
| implied probability | オッズから逆算した暗黙的勝率 (1/odds の正規化) |
| Monte Carlo | 確率的シミュレーションを多数回繰り返して期待値を求める手法 |
| JRDB | 株式会社ジェイ・アール・デー・ビーが提供する競馬データベース |
| シャープマネー | 専門家・関係者の動きと推測される、発走直前の有意なオッズ変動 |
| 代表ラン | 多数の試行から選出した「典型的な1回のレース」(中央値タイムなど) |
| モンテカルロ試行 | シミュレーションを乱数で多数回回し、確率分布を求める1回ぶんの実行 |
15. 免責
本シミュレーターは過去データ・予測モデル・市場情報に基づく統計的推論を提示するものであり、レース結果を保証するものではありません。投票はご自身の判断で行ってください。
ストライド競馬AI はデータの透明性を重視しており、本ページにて主要な仕組みを公開しています。詳細についてはお問い合わせまでご連絡ください。
実際のレースで動かして確認しましょう
番組表へ